第一章 南方熊楠の生涯
本章では、熊楠の生涯について、南方熊楠顕彰館（https://www.minakata.org/）の資料をもちいながら紹介していきます。
| 年代 | 年齢 | 事項 |
|---|---|---|
| 1867 (慶応3)年 | 0歳 | 和歌山に生まれる。 |
| 1875 (明治8)年 | 8歳 | 「和漢三才図会」（105巻）、「本草綱目」、「大和本草」などを筆写。 |
| 1884 (明治17)年 | 17歳 | 9月大学予備門に入学。 |
| 1886 (明治19)年 | 19歳 | 2月予備門を退学。12月、渡米。 |
| 1887 (明治20)年 | 20歳 | 1月サンフランシスコのパシフィック・ビジネス・カレッジ、のちランシングのミシガン州立農学校に入学。 |
| 1888 (明治21)年 | 21歳 | 11月 農学校を退学、アナーバーに移り、植物の調査と観察に励む。 |
| 1891 (明治24)年 | 24歳 | 4月 フロリダ、キューバなど各地で植物を採集。 |
| 1892 (明治25)年 | 25歳 | 9月 ニューヨークからロンドンに渡る。 |
| 1893 (明治26)年 | 26歳 | 9月 大英博物館への出入りを許され、東洋関係の文物をしながら読書と抄写に励む。 |
| 1895 (明治28)年 | 28歳 | 4月 大英博物館図書室に通い、民俗学、博物学、旅行記などの筆写を開始。筆写ノート「ロンドン抜書」は帰国までに52冊となる。 |
| 1897 (明治30)年 | 30歳 | 3月 大英博物館東洋図書部長ロバート・ダグラスの紹介で孫文と会う。 |
| 1900 (明治33)年 | 33歳 | 生活の窮迫から9月1日、帰国の途につく。 10月15日 神戸に上陸、弟・常楠に迎えられ、和歌山市に帰る。 |
| 1901 (明治34)年 | 34歳 | 10月 熊野入、那智山周辺の隠花植物を調査。 このころから菌類図譜の作成を1941年まで続ける。 |
| 1904 (明治37)年 | 37歳 | 9月 那智での研究生活を打ち切り、田辺へ（10月）。 |
| 1906 (明治39)年 | 39歳 | 7月 田辺闘鶏神社宮司の四女田村松江（27歳）と結婚。このころから田辺各所の書籍や市民からの抜書「田辺抜書」を作成。 |
| 1909 (明治42)年 | 42歳 | 神社の合祀と森林伐採に反対する意見を牟婁新報に発表。 |
| 1911 (明治44)年 | 44歳 | 3月 柳田國男より来信、以後文通を重ねる。 9月 松村任三宛書簡2通が柳田により「南方二書」として刊行され、識者に配布される。  |
| 1914 (大正3)年 | 47歳 | 1月 雑誌「太陽」に「虎に関する史話と伝説民族」を発表。 |
| 1921 (大正10)年 | 54歳 | 1月 自宅の柿の木より発見した変形菌を新属新種ミナカテルラ・ロンギフィラと命名したとの知らせをグリエルマ・リスターより受ける。 |
| 1926 (大正15)年 | 59歳 | 11月 門人小畦四郎らと協力して変形菌標本90点を摂政宮（後の昭和天皇）に進献。 |
| 1929 (昭和4)年 | 62歳 | 6月 南紀行幸の昭和天皇に進講し、変形菌110点を進献。 |
| 1935 (昭和10)年 | 68歳 | 12月 神島が文部省より天然記念物に指定される。 |
| 1941 (昭和16)年 | 74歳 | 12月に入ると萎縮腎で臥し、やがて黄疸を併発。29日6時30分永眠。 |
